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更年期の疲れた気持ちにイソフラボンが注目されています

●姫野友美生に大豆イソフラボンと更年期の関係についてお話を聞きました。

ひめのともみクリニック 姫野友美先生写真

医療法人友徳発心会ひめのともみクリニック院長 姫野友美先生

■心療内科医・医学博士。東京医科歯科大学医学部卒業。 九州大学医学部付属病院心療内科、Mayo clinic Emergency Room (U.S.A)Visiting Clinician、 都立広尾病院、東邦大学大橋病院麻酔科、 木原病院、テーオーシービル診療所などを経て、2005年ひめのともみクリニック開設、2006年日本薬科大学漢方薬学科教授就任 ■テレビ東京「主治医が見つかる診療所」にレギュラー出演のほか、新聞、雑誌などでも、ストレスによる病気・症候群や分子整合栄養医学に基づいた「栄養療法」などに関するコメンテーターとして活躍中。 ■主な著書は、15万部突破のベストセラー「女はなぜ突然怒り出すのか?」(角川新書)など多数。 ■日本心身医学会専門医(評議員)、日本東洋医学会専門医、日本心療内科学会登録医(評議員)、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、麻酔科標榜医、日本臨床抗老化医学会認定医、国際スポーツニュートリッション協会認定ニュートリッションサプリメントアドバイザー、日本抗加齢医学会(評議員)

エストロゲン不足が脳内物質の不足を招く

私たちの心の状態というのは、さまざまな「脳内神経伝達物質」に支配されていることをご存知でしょうか?たとえばドーパミンはやる気や好奇心を高め、セロトニンは安心感や幸福感をもたらすことがわかっています。もしもこれらの脳内神経伝達物質が不足したら、どうなるのでしょうか? そう、やる気が起きない、不安感が高まる・・・など、「うつ」の状態を招いてしまいます。これこそが、更年期うつの正体といえるのです。

更年期を迎えると、女性の体内ではエストロゲンの減少という大きな変化が起こってきます。このエストロゲンが脳内神経伝達物質の分泌や活性化に深く関与しているため、エストロゲンが減少すると脳内神経伝達物質が不足することになります。その代表格が、先ほど紹介したドーパミンセロトニン。更年期のうつの原因の1つがエストロゲン不足にあるといわれる理由はここにあります。

更年期女性に訪れるからだと環境、二重の変化

もうひとつ、更年期のうつを招く要因として、50~60代の女性に訪れる外的環境の変化が挙げられます。体が大きな曲がり角を迎えるちょうどその頃、女性は同時に、子供の巣立ち、両親の老齢化、夫の定年など、人生の岐路に差しかかります。ご両親の介護の問題が現実化するのもこの頃です。 ここで、女性を2つの喪失感が襲います。1つは子供の独立など、愛するものを失う喪失感。もう1つは、自分自身の健康や容姿が衰えていく喪失感です。女性はとくにエイジングに敏感で、鏡を見てはため息をつくといった喪失感にとらわれやすいのです。

こういった体と環境の二重の大きな変化、そして2つの喪失感が、不安定な精神状態を招いてしまうことがあります。 女性にとって、エストロゲンが急激に減少する時期と外的環境が激変する時期が重なってしまう更年期は、身体的にも精神的にもつらい時期。このときの体と心の変化を知って、上手に乗り越えることは、今後の人生にとってとても大切です。

更年期の心の悩み どう対処すればいい?

これまでご説明してきたように、更年期のうつには「身体の変化からくる要因」と、「外的環境の変化からくる要因」の2つの原因があります。ですから、更年期のうつに対象するには、この2つの面からのアプローチが大切です。 まず第一に、やる気を高めるドーパミンや、安心感・幸福感をもたらすセロトニンなどの脳内神経伝達物質を減少させる原因となっている、 エストロゲン不足を補うこと。これにはホルモン補充療法や、エストロゲン様物質である大豆イソフラボンがすすめられます。

私のクリニックでは、症状の軽い方、副作用が心配な方には大豆イソフラボンを紹介していますが、なかでも分子量が小さく、吸収性の高い アグリコン型イソフラボンは、安心しておすすめできますね。 また症状が比較的重い方には、抗うつ薬との併用が効果的です。抗うつ薬というのは脳内神経伝達物質を増やす手助けをするもので、 体内でスムーズに作られるようになれば服用をやめることができます。

新たな目標を見つけて 心のアンチエイジングを

そしてもうひとつ大切なのが、新たな「生きがい」を見つけること。私はこれを「心のアンチエイジング」と言っています。 これまでしたかったのにできなかったことを、ぜひはじめてみてほしいのです。趣味でも仕事でもボランティアでもいい。 韓流スターにあこがれる“バーチャル恋愛”だってかまいません。好き!やりたい!と夢中になれる「第二の青春」に出会うことこそが、 一番の更年期のうつの解消法かもしれませんね。

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